今回は、昨年末に取材済みの蔵出しレポート。初めて藤井寺市を訪れ、道明寺天満宮の界隈を散策して参りました。この付近は、令和元年、大阪初の世界遺産に認定された百舌鳥・古市古墳群の古市エリアにあたる地域ということで、古墳も少々巡って参りました。
●道明寺天満宮
まずは、道明寺天満宮へ。近鉄南大阪線道明寺駅を下車し、小さな商店街を抜けると、5分程で着きました。学問の神様・菅原道真公をまつる有名な神社です。
元々は、土師(はじ)神社と称しており、垂仁天皇32年(西暦3年)、古墳造営などに深く関わった土師氏の氏神として成立。のちに土師氏の子孫でつながりの深い菅原道真を祭神に加え、天満宮になったとのことです。境内には、土師社があります。
今年丑年になでたい天満宮に付き物の撫で牛も、しっかり鎮座しています。参道に面してあるのは、青銅製の新しい撫で牛。新旧合わせて5体あり、古い石製の3体は、後ろに並ぶ小屋に入っています。
▲参道で出迎えてくれる青銅製の撫で牛。
境内の奥には、約80種800本もの梅の木がある梅園があり、2月〜3月の花の見頃には、多くの参拝客でにぎわうとのことです。
▲境内の奥にある梅園。
●鍋塚古墳
続いては、てっぺんに登れる古墳があるとのことで、西方へ8分程歩いた所にある鍋塚古墳へ行ってみました。先程の道明寺駅から1駅の土師ノ里駅前にある小さな古墳です。
▲こぢんまりとした鍋塚古墳。階段で上に登れる。
すぐ近くにある巨大(全長290m)な仲姫命陵古墳の付属墳と考えられており、築造時期は5世紀前半とのこと。形状は四角い方墳であり、元々は一辺63mあったということですが、現在は、一辺40m程となっています。
▲古墳の上から見た近鉄土師ノ里駅(道路の下)。
階段が付けられており、自由に登ることができるということで、高さ7mのてっぺんに登りました。なかなかの良い眺めで、大阪市内のビル群や二上山が見えました。
▲古墳の上から見た二上山。
▲古墳の上から見た大阪市内(桜ノ宮〜京橋付近)のビル群。
●澤田八幡神社
続いて、巨大な仲姫命陵古墳に沿って歩いて、7分程で、たどり着いたのは、澤田八幡神社。なんと!
この神社の境内を近鉄南大阪線の線路がスパッと横切っているというので、見に来ました。
澤田八幡神社は、江戸時代初期の創建。線路は、近鉄南大阪線の前身である大阪鉄道が、大正11年(1922年)4月、布忍−道明寺間を開通させた際に敷設されました。境内に踏切が設置されています。
神社の手前の参道を線路が横切っているという所は、たまに見ますが、境内を真っ二つに横切っている場所は、珍しいのではないでしょうか。
▲境内を横切る近鉄南大阪線。
境内には、だんじりの倉庫があります。長らく途絶えていただんじり巡行が、平成に入って復活したとのことです。
●古室山古墳
続いては、澤田八幡神社から南西へ10分程歩いて、古室山古墳へ。こちらも、中に入ることができる古墳。看板も何も見当たらず、ただ丘があるだけで、本当にここなのかと思いましたが、どうやら間違いないようです。先程の鍋塚古墳と違って、結構大きな古墳です。
▲大きな広場に小高い丘があるだけで、一見古墳とは分からない。
4世紀末から5世紀初頭の頃に築造された前方後円墳。全長は150mあり、古市古墳群の中では中規模ということです。頂上は後円部にあたり、その高さは、15.3m。登ってみますと、なかなかのいい眺めです。
▲頂上は後円部にあたる。
すぐ近くには、多くの車が行き交う高速道路(西名阪自動車道)がやや下に見ることができ、遠方には、あべのハルカスが見えました。梅や桜の木が植えられており、春には美しい花の風景が見られるということです。
▲頂上から、遠方にあべのハルカスが見えた。
▲頂上から見た、古墳下部の平面部。
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