
大阪のタワーと言えば通天閣が有名ですが、知る人ぞ知るのが「大阪タワー」です。こちらは、大阪・福島の朝日放送(ABC)の敷地内に建てられた同社の電波塔でした(1966年完成、高さ160m)。別名「ABCタワー」とも呼ばれ、かつては「おはよう朝日です」の放送を塔上部にある「スカイスタジオ」から放送していました。

▲スタジオ機能もあった大阪タワー。かつて、「おはよう朝日です」はここから放送されていた。
また、展望台の一般公開も行われていたそうですが、あまり有名ではなく晩年はかなり入場客が少なかったそうです。極もんも知っていれば行っていたと思うのですが、行く機会がなかったことが今となって残念です。テレビ局の施設なのですから、自社の番組でいくらでも宣伝できたはずだと思うのですが、どうだったのでしょうか。

▲解体中の朝日放送旧社屋。阪神大震災では1階ショーウィンドウのガラスが粉々に割れた。
朝日放送は今年6月に中之島周辺の「ほたるまち」に移転。それに伴い、旧社屋と大阪タワーは解体されることになり、工事が始まっています。
ただ、謎なのは大阪のテレビ局でなぜ朝日放送だけ電波塔が必要だったのかということです。また、新社屋には新しい電波塔はなく、なぜ今度はそれが不要になったのだろうかということも謎です。

▲大阪タワーは、東京タワーのような裾広がりな構造ではなく真っ直ぐに建っているので、比較的小さな用地に収まっている。

▲塔屋に付いているのは、ロゴとは別に制定されている社章。

▲北側には報道用自動車出入り口があった。

▲本社屋の北向かいにあった第二別館。現在は工事事務所になっているようだ。

▲大阪タワーの下には喫茶店があった。

▲今年6月から正式稼働したほたるまちの朝日放送新社屋。
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