まず、RD-S1004Kの主な特徴をご紹介しますと、ハードディスク容量は1000GB(1TB)。地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタルの各チューナーを2つずつ搭載し、2番組同時録画が可能(地上アナログチューナーも1つ搭載)。フルハイビジョン7倍録画やLAN経由で別のレコーダーに番組がダビングできる「ネットdeダビングHD」に対応。また、業界初、外付けUSBハードディスクに対応しています。
価格は、家電量販店にて、58,300円のポイント21%(ポイント還元分を引くと46,057円)。昨秋から17,000円程安くなっており、待ったかいがありました。DVDレコーダーは故障が多いので、5年保証に入るのは必須と考え、ポイントから5%を支払い加入いたしました。
ブルーレイ搭載ではありませんが、ブルーレイはまだいらないという人には、比較的安く高性能な機種が手に入れられますのでおすすめです。
ハードディスク容量1TBというと大変多いように思いますが、同時録画の場合、必ず一方は、デジタルそのままの「TS録画」となり、大変容量を食ってしまいますので、これくらいは必要です。
ほぼ同機能で、ハードディスク容量が少ない320GBのRD-S304Kがあるのですが、容量の差の割には価格差が大きくありませんので、S1004Kの方がお得です。
▲フルリモコンと別にシンプルリモコンも付属。
東芝も近頃はブルーレイ機(D-B1005Kなど)を発売しており、結構安くなってきていますので検討はしてみましたが、調べてみますと、東芝お得意の高度な編集機能(フレーム単位で編集)や、「ネットdeダビングHD」機能、登録したキーワードに一致した番組を自動録画してくれる「おまかせ自動録画」機能がなく、全く「THE東芝」という機種ではなかったので、これは買いではないと思ってやめました。
どうやら、東芝のブルーレイは、他社製造(フナイのOEM)によるものらしいです。
●貴重なアナログダブル録画機2台がトラブル
さて、ダビング制限「ダビング10」を敬遠し、ずっとアナログ放送を録画し続けている極もん。自室にそろえたアナログ2番組同時録画機×2機(それぞれ二重映りを防止するゴーストリダクションチューナー搭載)があれば十分だったのですが、残念なことにそのうちの1台(三菱DVR-HE50W)のDVDドライブ部分が故障してしまいました。
DVD部分が故障すると、ハードディスクでは録画できますが、その番組をDVDにダビングすることができません。そこで、しばらくは昔ながらのピンコード経由で2台目のレコーダーにダビングしていたのですが、等速のためいつまでも対処しきれません。
一方、2台目(東芝RD-X6)はと言うと、昨年からずっとハードディスクの複雑化(「HDDの状態が複雑になり過ぎました。これ以上の録画はできません。」のメッセージが出る。)というトラブル中のため、ハードディスクへの録画ができない状態。DVDへの直接録画のみで使っているので2番組同時録画ができません。
つまりは、1台はハードディスクのみ、もう1台はDVDのみでしか使えない状態です。故障したのは、昨秋にトラブルを起こし、「解決!DVDレコーダーのディスクが取り出せないトラブル」のタイトルで記事にも書いたあの三菱機でした。
そこでリビング用に購入予定だったヴァルディアRD-S1004Kを急きょ購入し、しばらく自室で使うことにしたのでした。
●まだまだゴーストリダクションは必要
代用機としての条件としては、もちろん地上アナログチューナーが付いていること。現在では、もうアナログチューナーが2つ付いた機種はなく、またゴーストリダクションも付いている機種がないので、その辺りはやむを得ません。
しかし、ゴーストリダクションの付いていないチューナーの映像を見てみますと、やはりモヤっとした映りで、大変苦しいものがあります。これではちょっと使い物にならないと感じてしまいました。
このRD-S1004Kは、ハイスペックモデルという位置付けです。それならば、ゴーストリダクションぐらいは付けてほしかったところ。これが付いてないのが残念でなりません。
デジタルが普及してからゴーストリダクションが付いた機種はすっかり姿を消してしまいました。ゴーストリダクションのあるなしでそんなにコストが違うのでしょうか? 高性能なアナログチューナーを必要としているユーザーがいることも理解してほしかったです。
リビングで使うなら、繰り返し視聴用となるのでデジタルで構いませんが、自室で保存用として使うならば、ゴーストが出るアナログで録るか、ダビング制限がわずらわしいデジタルで録るか、大変悩ましい選択に迫られそうです。
それならば、故障した三菱機で録って、ピンコードでダビングした方がましということになってしまいます。VHSビデオとは違い、ハードディスクの映像は安定しているので、ピンコードを使ったダビングでも、さほど劣化は少なく結構使い物になります。
代替機を使うのは、どうしてもピンコードでの等速ダビングが追いつかなくなり、ハードディスクが足りなくなった時だけになりそうです。
●LAN経由でダビング
代替機として使うのは、東芝RD-X6のハードディスク複雑化が直るまでの予定です。三菱機については、あと1年で停波する予定のアナログ専用機であるため、修理はあきらめる方向です。それまで、ピンコードによるダビングで何とか使っていきたいと考えています。
RD-X6のハードディスク複雑化を直すために活躍するのが「ネットdeダビング」機能。X6と新規購入のRD-S1004KをLANケーブルでつなぎ、なるだけ早くX6の番組をS1004に移します。そして、X6のハードディスクを初期化することにより復活させます(初期化しなくても、番組の結合でファイル数を減らすことにより、復活できる可能性もあるとのこと)。
X6はハードディスク600GBがほぼ満杯で789もの番組が残っており、そう簡単に出来ることではありませんが、数ヶ月かけて徐々にやっていきたいと思っています。
●制限が多すぎるバックアップ機能
このRD-S1004Kにおいて、高度な編集機能と並んで期待していたのは「ネットdeダビングHD」機能でした。ハードディスクの番組をLAN経由で他機にダビングできる機能ですが、特にこの機能が重宝するのは、DVDドライブが故障して、DVDへのバックアップが取れなくなった時です。
X6がこれまで3年間で2回、DVDドライブの換装修理に出したことがあるのですが、通常はハードディスクの初期化なしに修理できるものの、万が一のことがあると言われ、ヒヤヒヤした経験があります。
大量の番組をハードディスクに残したまま修理に出している間は、気が気ではいられません。そこで、今回、「ネットdeダビングHD」機能が付いた機種を選んだのでした。
しかし、説明書を見てみますと、ダビング10の番組ではハイビジョン画質のTSモードで録った番組にしか対応していないことが分かりました。
これでは、ほとんどをスタンダード画質のVRモードで保存しようとしている者にとっては、使い物になりません(コピーフリー番組の場合はVRも可)。
一方、S1004Kには、新機能の外付けUSBハードディスクにダビングできる機能もあります。修理時、こちらにバックアップを取るのも手ではないかと調べてみました。すると、こちらならば、ダビング10のVRモードもダビング可能であることが分かりました。
しかし、一筋縄にはいかず、USBハードディスクに保存した番組は、登録した本機のみでしか再生できず、またカタログには本機を修理した場合、USBハードディスクの番組を読み出しできなくなる可能性があるとの記述があります。これでは危なかしくて使えません。
結局は、両機能とも中途半端で、バックアップ機能としては十分機能が発揮できないものであることが判明してしまいました。折角の高機能もこんなに制限があるならば意味がありません。やはり、ハードディスク内にはあまり多くの番組を貯め込まないよう注意しなければなりません(本来、ハードディスクは一時的な保存場所とするべきもの)。
ただ、S1004KのDVDドライブは、X6よりもかなり動作音が安定している感じで、かなり改良されているような感じがします。それならば、故障が少なくて済むことが期待できるのかも知れません。
●リモコンの感度が悪い
最後に、RD-S1004Kを使い始めてまだ1週間ですが、早くも欠点がたくさん浮き彫りになってきましたので挙げたいと思います。
まずはリモコンの感度が大変悪いということ。最初、電池が減っているのかと思いましたが、調べてみると問題なしでした。本体カバーが閉まっていると特に反応が悪いのですが、開いている時でも、ましになるものの反応が悪いです。
どうも、リモコンの信号発信部分が先端に付いていないことが問題なのではないかと思います。このリモコンは立てた状態でも使えるようになっており、リモコンの先端を上へ傾けて使った方が反応が良くなるようです。 (2010年11月7日追記:リモコンの感度が悪く感じるのは、どうやら、本体のリモコン信号受信部が左端にあることが原因であるようです。リモコンを左端に向けて使うと反応が良くなります。)
リモコンでもう一つ気付いた点は、数字ボタンに、ひらがなやアルファベットの表示がなくなったこと。タイトル名を打ち込む時に使うのですが、画面に文字表が表示されるものの、やはりボタンに表示がないのは不便です。
▲リモコン先端部。信号発信部が最先端に付いていないことが、感度の悪さの原因か?
続いては、DVDに直接録画ができないということ。これまで、X6を3年以上使ってきて、ハードディスクへの録画に失敗することがまれにあっても、DVDへの直接録画に失敗することは一度もありませんでした(三菱は逆、DVDで失敗はあってもハードディスクはなかった。)。
それだけに信頼の高かったDVDへの直接録画ができなくなったことは大変残念です。ダビングがわずらわしいので直接DVDに録りたいという人もいるはずです。ぜひ、今後の機種では復活してもらいたいものです(一般的にはハードディスクに録ってからDVDにダビングした方が望ましいとされている。)。
続いては、2番組同時録画の場合、一方は必ず高容量を使うデジタルそのままのTS録画となる点。常々、スタンダード画質で十分と思っている者にとっては大変不便です。
ハードディスク内で低容量のVRモードに複製できるものの(低容量化してもかなり画質は良い。)、等速ダビングになり大変時間がかかります。また、複製されたものは、コピーワンス(DVDへ移動のみ可)になってしまいます。
ただ、これについては、近頃、シャープ(BD-HDW700など)やパナソニック(DMR-BWT3000など)が、2番組同時録画でも両番組とも低容量で録画できる機種を発売していますので、東芝が改善するのも時間の問題だとは思います。次の機種に期待したいところです。
その他、X6ではダビング終了時に「ピー」というBEEP音が鳴り、次々にダビングをしなければならない時に便利だったのですが、この機種では鳴らなくなってしまいました。
また、S映像端子・ピン端子の出力が1系統しかない点も不便。最低2系統はほしいところ。特にラインUダビングができるからには必要です(HDMIでテレビに出力していない場合)。
起動の速さについては、高速スタートモードが搭載されて速くなり、フォルダ移動などのファイル操作もX6より速くなりました。それでも所有の三菱機よりかはまだ負けています。さらなる改善を期待したいところです。
●ダビング10が最大の欠点
最後の最後に、何よりも最大の欠点は、東芝のせいではありませんが、「ダビング10」があること。これがレコーダーの便利さを奪う元凶になっていることは言うまでもありません。廃止されるとの憶測情報を信じたいのですが、一向に動きが見られません。
完全フリーになることが望ましいですが、容量を食うハイビジョン画質を必要としない個人的には、スタンダード画質に落としたものだけでもフリーになれば良いと考えています。どうか早期に(完全地デジ化までに)廃止または緩和になるよう強く願います。
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