画面の上下の黒帯部分に「アナログ放送は2011年7月に終了し、ご覧になれなくなります」などと表示されるこの表示は、7月のレターボックス化時から全番組で表示が始まり、番組の冒頭などに60秒間表示されていました。
当初の予定では、徐々に表示される回数を増やし、アナログ停波半年前の2011年1月から常時表示になる予定でした。
ところが、都心部で受信障害対策共聴施設(共同アンテナ)のデジタル化対応率が特に低いという理由により前倒しで常時表示することになったとのこと。
しかし、対応率が低いとはいえ認知度はかなり高い中、視聴者にとって、このような目障り極まりない表示を出されることはとんだ迷惑です。常時表示するなんて、まるで津波注意報並の扱い。そこまでする必要があるのでしょうか。
昨年1月の「アナログ」マーク常時表示開始以来、アナログ視聴者への締め付けはエスカレートするばかり。まるで、「目障りなのが嫌なら早く地デジ化しろ!」と言っているように思えます。
総務省の指導とはいえ、安易でいかにもお役所的な方策をテレビ局が受け入れたことは大変残念です。物事を伝えるプロのやることとは思えません。
特に字幕が多いニュース番組の間に出されるとニュースの説得力が欠けてしまいます。さらにニュース速報・気象速報などの字幕が重なったら、もう画面は無茶苦茶になってしまいます。
常時表示したからといって効果が上がるとも思えません。毎CM明けに60秒表示するだけで十分ではないでしょうか(それでもしつこい)。常時だらだら出すより、メリハリを付けてここぞという時に出した方が注意を引けることと思います。
●近畿各局の表示、目障り極まりない毎日放送
関東では、NHKも常時表示(ただし、総務省地上デジタルテレビジョン放送受信相談センターの受付時間内のみ)となりましたが、近畿では、毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレビの4局のみでの実施です(テレビ大阪は従来通り番組冒頭のみの表示)。各局ともCM時には表示されません。4局の表示を比較してみました。
まず、毎日放送は、下部だけでなく上部にも表示されています。上部に表示されると特に圧迫感を感じます。その上、文字サイズは、他局より一際大きく目障り極まりない表示です。表示内容は、ずっと固定になっています(追記:開始翌日から文字が小さくなりました。記事最下部に詳細) 。
▲毎日放送
朝日放送は、黒帯の下部のみで他局より字が小さく、視聴の妨げになりにくくましと言えますが、表示内容が転換するようになっており、その点は目障りです。
▲朝日放送
関西テレビは、「アナログ」マークの色が当初濃く、60秒告知もかなり圧迫感のあるものを出していたので、かなり目障りなものを出すものと思われましたが、意外と控え目な表示。黒帯の下部のみの表示で字は細い目です。しかし、表示内容が転換するようになっており目障りです。ただ、一通り表示すると、約1分間無表示になります。
▲関西テレビ
読売テレビも黒帯の下部のみの表示。字は細い目ですが、やはり、表示内容が転換するようになっており目障りです。一通り表示すると、約20秒間のみ無表示になります。
▲読売テレビ
「アナログ」マークの常時表示が始まった時と違う点は、黒帯内の表示であり、番組部分と重ならないということ。そのため、テレビに黒い紙を貼るなどして隠すことができます。どうしても慣れないという方は黒い紙を用意しましょう。
余談ですが、神戸の独立U局 サンテレビは、告知の常時表示どころか「アナログ」マークの常時表示も行っていません(一部番組で冒頭のみ表示)。4:3サイズの古いアニメやワイドサイズに対応していない天気予報などでは、無意味にレターボックスにはせず、4:3で見せてくれています。これぞ、視聴者目線に立った正しい放送のあり方と言えるのではないでしょうか。
●アナログ終了告知は、ルール破りの過剰広告
さて、『民放「アナログ」表示はルール破りの過剰広告』の記事でも書きましたが、字幕スーパーによる告知は、民放が自ら決めたルールを破っていると言えます。
一見、視聴者のために表示していると思えるこの表示、実は広告価値が下がることを懸念したテレビ局の都合によるものでもあるのです。
デジタルテレビへの移行が進まなければ、完全デジタル化でテレビの台数が大幅に減り、テレビの広告媒体としての価値が下がってしまいます。そうなると、CM料金を値下げせざるを得なくなり、テレビ局の収入が減ることになります。
民放テレビ局は、それを懸念して、自らのために「デジタルテレビに早く換えて下さいよ。」という一方的な広告を24時間流し続けているという訳です。
しかし、民放連にはルールがあります。放送基準 第18章に「週間のコマーシャルの総量は、総放送時間の18%以内とする。」とあります。さらには「スーパーインポーズは、番組中においてコマーシャルとして使用しない。」と定めています。
正にアナログ終了告知は番組中において表示されるスーパーインポーズの広告です。民放は自らルールを破って過剰広告を行っているという訳です。
これらのルールは何のためにあるのでしょうか? もちろん、不快な放送にならないためのルールであるはずです。民放はこれらのルールとの整合性をどう説明するのでしょうか。視聴の阻害となるような表示は即刻やめていただきたいと思います。
▼苦情・通報先リンク集
放送倫理・番組向上機構(BPO)への意見送付 >>
社団法人 デジタル放送推進協会(Dpa) >>
総務省関東総合通信局 >>
総務省東海総合通信局 >>
総務省近畿総合通信局 >>
NHK >>
日本民間放送連盟(民放連) >>
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準キー局: 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ テレビ大阪 |
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―――2010年9月8日 追記―――
一際大きい表示を出していた毎日放送の文字が、表示開始翌日の9月7日午後あたりから小さくなりました。他局と違って、文字が転換しない点は気にならなくて良いですが、より目障りに感じる上部にも表示されて点はいただけないです。
▲毎日放送(9月7日午後)
―――2010年9月9日 追記―――
在阪局で唯一、上下に表示を出していた毎日放送が開始4日目の9月9日午後あたりから下部のみの表示に改めました。苦情が多かったのでしょうか。他局と違って文字が転換することもないので一番マシな表示と言えます。ただ、常時表示であることには変わりありません。ここまで(二度)聞く耳を持っているなら、やめる勇気も持っていただきたいところ。毎CM明け60秒で十分です。
▲毎日放送(9月9日午後)
―――2010年10月4日 追記―――
在阪局で唯一、固定表示だった毎日放送の表示が開始からちょうど4週間の10月4日朝から他局と同様の文字が転換するものに変わりました。関西テレビと同じく1分間表示と1分間無表示の繰り返しです。一番マシだった表示が結局は他局と同じタイプになってしまい残念。文言を簡潔にし、CM毎に文字を転換するという改善策も考えられますが、やはり、常時表示というのは過剰であり、毎CM明け60秒程度が限度です。
▲毎日放送(10月4日午前)
また、同じく10月4日から、とうとうテレビ大阪も常時表示となりました。他局と同時に始めなかったテレビ大阪は良識があるのかと思っていただけに残念。ただ、前日までの毎日放送と同様の固定表示(下部のみ)です。チラチラ文字が変わらない点はマシと言えます(苦情リンクにテレビ大阪を追加しました。)。
▲テレビ大阪(10月4日午後)
―――2010年9月28日 追記―――
新しい関連記事を掲載しました・・
―――2010年10月9日 追記―――
10月9日放送の「声 あなたと読売テレビ」で、アナログ放送終了告知の常時表示に対しての苦情が取り上げられました。「画面が文字ばかりで見づらいといったご意見が寄せられています。」と紹介したうえで、「確かに煩わしくお感じになる方もいらっしゃるかも知れませんが、まだデジタル化へ準備が進んでいないご家庭もありますので早めのご準備をお願いいたします。」との回答を伝えていました。余程、気まずいのか、この件のみ苦情件数が公表されず、即座に次の内容に変わってしまいました。9月の苦情・意見の総数は公表され、10,026件とこの3ヵ月で最高の件数になっています(8月は9,113件)。
―――2010年11月6日 追記―――
これまで、関東と沖縄のみで常時表示を行っていたNHKが10月25日(月)から全国で常時表示を始めました。東京発の全国ネット番組(総合・教育・BS2の3放送)において、告知スーパーも東京から同時に全国に送出している模様です。
総合・教育テレビでは、大部分で、問い合わせ先(総務省地デジコールセンター)のみの固定表示ですが、総合テレビでは10分置きに、教育テレビでは番組冒頭のみにスクロールメッセージが流れます(なぜか、この間右上のアナログマークが消える)。固定表示については、視聴に配慮しているのか、他局に比べ、かなり下寄りの位置の表示で、字の濃さも薄い目です。ただし、スクロールメッセージは、かなり大きい文字です。表示時間帯は、地デジコールセンターの受付時間内(平日:9時〜21時、土日祝:9時〜18時)に限定されています。なお、ローカル番組においては、各地方局に対応をゆだねているようです。
▲NHK総合・全国ネット番組
▲NHK総合・全国ネット番組(スクロール時)
BS2では、問い合わせ先の表示は、NHKアナログ放送終了お問い合わせセンターとなっています。大部分で問い合わせ先のみの固定表示ですが、番組冒頭のみにスクロールメッセージが流れます。表示時間帯は、NHKアナログ放送終了お問い合わせセンターの受付時間内(平日・土日祝共:9時〜18時)に限定されています。
▲NHK BS2
また、NHK大阪放送局も、同日からローカル番組での常時表示を始めました。関西民放各局と同様の表示内容が転換する方式のもので、一時のブランクもなく繰り返し表示されます。東京からのものと違い、文字サイズが一際大きく、濃度も濃いので、かなり目障りです。表示時間帯は、コールセンターの受付時間に関係なく、大阪放送局発の全ローカル番組で表示されている模様です。これまでローカル番組では表示されてなかった右上のアナログマークも表示が始まりました。
▲NHK総合・関西ローカル番組(大阪発)
なお、大阪放送局以外の関西エリア各局発の番組では、告知スーパーは表示されていない模様です(地域別放送が行われている夕方のニュースの時間帯、神戸放送局「ニュースKOBE発」で確認、アナログマークはあり。)。
―――2011年7月3日 追記―――
アナログ放送終了カウントダウン表示を開始
アナログ視聴者への差別と脅迫は許しがたいことです。がんばってください、みんなで中止させましょう。NHKへの受信料は支払い中止にしました。
本当にひどいですね。期限を見計らって計画的にアナログ機器を使っているのに、こんなことされたらたまったもんではありません。
NHKに払わない方も出るのではないかと思っておりました。関西ではNHKやテレビ大阪はまだ表示を出してないのですが、全国一斉となる来年1月からは出すものと思われます。
それまでになんとか声を高めたいですね。
あまりに腹が立つので、私、ブログというのはまったく知らないのですが、今日ドロナワ的にfc2で作ってみました。
ニックネームは痴識人としたんですが、どこに反映するんでしょうね。
http://analogjin.blog86.fc2.com/
(メールフォームがないですね)
ともかく同士の連携が大切に思います。リンクの仕方などそのうち教えてください。
僕の他にこんなに腹を立てている方がおられたとは、大変心強いです。
サイトを作られたのですね。このサイトを参考にしてみて下さい。http://odayakatv.blog53.fc2.com/
また、僕のツイッターも見てみて下さい(9月6日分まで逆上って)。ツイッターでサイトを宣伝するのもありです。もし、ツイッターを始められるのでしたら、そちらで相談に乗りますよ。
http://twitter.com/gokumon
ありがとうございます!
勉強させていただきます!
お互いがんばりましょう。
テレビ大阪もスーパー常時表示になった様です
これで最後の砦はサンとKBSだけか…
ウチは一応地デジチューナーの外部機器も
ある事はあるんですが、テレビがアナログ
なんで基本アナログ視聴なんですよね…
なんかもう、ますますTV見なくなりそう
ていうか、アニメとニュース以外殆ど観てないですがね
そうですね。テレビ大阪もとうとう始めましたね。テレビ大阪は下帯を隠さずに見られるので気が楽だったんですけどね。ここは良識があるのかと思っていたのですが、違いました。残念です。
うちはKBS京都が見られないのですが、ここは出てないのですね。
苦情リンクにテレビ大阪を追加しました。
とある昼間の番組。
あれは、サイドパネルを
意図的に付けているとしか思えない。
別に以前のサイドカットならば、
ノーマルテレビユーザーには、
フル表示で快適でしたが、
今は文字を端に寄せて、
その癖サイドパネルを付けて、
ワイド映像でカット出来ないのは、
サイドパネルをつけてかつ、
その中で上下黒帯レターボックスに
するから、相当腹立たしいです。
地デジで見ても額縁画面で、
かなり不快です。
アナログ放送なんかもっと酷くて、
ただでさえ、レターボックスで
画面が狭いのに、サイドパネルに加えて
レターボックスでは、
スーパー額縁画面で、
悪質極まりありません。
デジタル放送にしても、
結局、ウォーターマークは、
ありますし、事の発端は
NHKがハイビジョンを始めて、
画面比率を変更したから、
こんなおかしな現象が
起きているのです。
16:9は本来映画比率でしたが、
今は4:3が時代遅れみたいな、
文字配置ですし、何だか、
すごく嫌になり、デジタル化して、
ノーマルブラウン管テレビを
やむなく手放しました。
中古のアナログワイド液晶テレビに
中古のデジタルチューナーを
付けて視聴している状態です。
アナログ放送終了告知なんかで、
気持ち悪くなる前にデジタル化しました。
僕の家は1年前にデジタル化を
済ませています。
アナログノーマルテレビでの、
額縁画面が避けられない状態と
なったからです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
お昼の番組とは「DON!」ですよね。あの番組おかしいですよね。ワイドの映像でもわざわざ、額縁にしたりして。
そうですね。画面比率の変更も本当に必要だったのか疑問です。これを言い出した人、迷惑な立役者です。
うちは下の黒帯に黒紙を貼ってしのいでおります。
読売テレビは、相当地デジ化させたくて
うずうずしていると思います。
スッキリ!!でも、同様に、
意図的にサイドパネルを入れてますし、
本来ワイド撮影すべき映像を、
未だにノーマルカメラで撮影してますし、
本来ワイド映像なのを、
サイドカットしてフル表示させません。
他局では、全く同じ映像を
ノーカットフル表示放送していました。
最近の映像を意図的に、
サイドパネルを付け、
画質をノーマル化するなんて、
どういうつもりなのでしょうかね。
民放でいち早くレターボックスを、
先駆けて導入をしましたから。
最後までサイドカットで、
粘った印象があるのは、
フジテレビ系列の関西テレビ。
レターボックス番組が少なく、
強制レターボックス化まで、
快適にアナログテレビと、
レコーダーで、サイドカットを設定し、
地デジを快適に視聴していたのに、
レターボックス化して、
意図的に液晶向けに文字を細かくして、
ノーマルテレビや、アナログテレビに、
一切の配慮を止めてしまいました。
その時は実にがっかりしたものです。
やっぱり16:9というのは、
サッカーや、バレーボール等、
横長なコートを撮影するには、
広い範囲が見えて、向いている
という感じがしました。
ワイド液晶なのに、
サイドカットされるのも、
ワイドテレビユーザーには、
不快なので何故アスペクト比率で、
ノーマルテレビではサイドカット、
ワイドテレビでは、フル表示と、
いう頭の良い文字配置を
続けなかったのかが疑問です。
本来そういう事は
十分出来るんですよ。
ほとんどがワイド映像に、
なってからスムーズに
16:9の文字配置に移行で良かったのに。
それが僕の気持ちです。
アナログ放送をご覧頂いてるとの事なので、
更なる嫌がらせの可能性があります。
来年から、アナログ放送では、
ご覧頂けない番組が
出てくる可能性があります。
砂嵐又は、アナログ放送に、
特化した、デジタル放送に、
以降する呼びかけをする
可能性があります。
まあ、僕としては来年
3月末ぐらいまでには、
デジタル放送が視聴出来る環境を
整えた方が良いと思いますね。
自分の感としては関西テレビは読売テレビの次に先行してレターボックス化した番組が多かった印象です。
以前から民放連会長が最後までアナログで番組視聴できるようにしたいとしており、先日は7月24日正午まで見られるようにする方針を固めたと報道されましたので、そのようになることと思います。
動向に注目してはいきますが、6月までには地デジの準備をしたいと考えております。
録画したものを視聴して楽しんでいます。
録画環境はlinux(Ubuntu)を使用しています。
http://shuttletec.com/satella1/
そこで面白そうなデジモノのサテラ1を見つけました。
改造すればス○パー!HDが視聴できるのです。試してみようかと検討中。
http://satellafta.com/use/rec.html
スカパー録画もいけそうな気がします。
よくわかりませんが、ダビング10が解除できるのでしょうか?