画面左下に画面の９分の１程度のサイズで、ＣＭ時を除いて常時、「アナログ放送終了まであと○日」と表示されています。また、随時、番組内でブルーバックのお知らせ画面の挿入も始まりました。
当初、総務省は、７月１日以降は問い合わせ先などの画面だけを表示し、番組を映さない方針でしたが、放送局側の意向により、最終日まで番組が放送されることになりました。
９分の１サイズの告知表示については、総務省の方針に沿って、今年１月、先にＮＨＫが行うことを発表。民放連は、大きな告知表示については、否定的な見解を示していましたが、結局、合意することになり、ＮＨＫも民放も同じ７月１日からカウントダウン表示が行われることになりました。
さて、当ブログでは、これまで２００９年１月の「アナログ」マーク常時開始時や、２０１０年９月の黒帯へのアナログ終了告知常時開始時に、痛烈な批判記事を書いて参りましたが、今回は、もうデジタル化直前のことですので、痛烈な批判は控えようと思っております。
しかし、ただ表示が出ているだけなら許容できるのですが、番組の字幕に重なってしまい情報が読み取れないことが頻繁にあり、これはプロとしてあるまじき行為だと思います。
今に至って地デジ化を知らない人には、放送を通じて知らせるのは困難でしょうし、知っている人にとっては迷惑を被るだけです。ならば、これは一体誰のための表示なのでしょうか？
●良心的な「ちちんぷいぷい」とＫＢＳ京都
そんな中、大変良心的な番組とテレビ局をみつけました。毎日放送の情報番組「ちちんぷいぷい」は、番組の字幕や出演者の顔が映るワイプに至るまで、カウントダウン表示に重ならないように対応しているとのことです。今のところ、他にこのような配慮をしている番組は見当たりません。
また、京都の独立Ｕ局・ＫＢＳ京都は、番組に重ねる告知表示は出さず、上部黒帯内に「ごらんのアナログ放送終了まで あと○日！」と独自のカウントダウン表示を出しています。これまで上部黒帯の表示は目障り感が増すと言ってきましたが、番組の字幕に重なるよりかは、かなりマシかと思います。（７月１３日追記：ＫＢＳ京都は、７月５日から民放各局共通の表示に改めています。）
▲番組に重ならないように配慮したＫＢＳ京都の表示。アナログマークがないのも独特。(画像協力：Kei＠ツバサ先輩さん)
ちなみに表示開始当日にＮＨＫ、毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレビの夕方のニュースを全国ネット・ローカルともにチェックしましたが、カウントダウン表示にニュースの字幕が重ならないように配慮している番組は一つもありませんでした。
アナログ放送は、７月２４日正午に番組の放送が終わり、ブルーバックのお知らせ画面に移行。同日２４時までに停波となります。
−近畿各局の表示−
【ＮＨＫ・総合テレビ】(２ｃｈ)
これまで告知表示は、全国放送では東京から送出されたものでしたが、今回から全時間で地元から出されるようになりました。画面下黒帯の表示は、これまでと変わらず文字が転換します。Ｅテレも同じ。
【ＮＨＫ・ＢＳプレミアム】（ＢＳ１１ｃｈ）
▲スクロール時
ＢＳは全国一律なので東京から送出の表示。大阪のものより字体がきれいです。最後に「！」が付いており、不快感が増幅させられます。画面下黒帯の表示は、これまでと同様に、問い合わせ先が固定表示されており、１０分ごとには右から左へスクロールで文字が流れます。スクロール中は、アナログマークとカウントダウン表示が消えます。ＢＳ１も同じ。
【毎日放送】（ＭＢＳ・ＴＢＳ系・４ｃｈ）
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。「アナログ放送終了まであと」の部分はＮＨＫより文字が小さいですが、「○日」の部分は大きな太字になっています。画面下黒帯の表示は、これまでの文字転換式から問い合わせ先の固定表示に変わりました。また、右上「アナログ」マークが今回から他局より大きくなりました。
【朝日放送】(ＡＢＣ・テレビ朝日系・６ｃｈ)
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。画面下黒帯の表示は、これまでの文字転換式から問い合わせ先の固定表示に変わりました。
【関西テレビ】(ＫＴＶ・フジテレビ系・８ｃｈ)
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。画面下黒帯の表示は、これまでの文字転換式から問い合わせ先の固定表示に変わりました。提供スーパーがカウントダウンスーパーに重ならないように、「提供」の文字を省いた上、上へずらされています(フジテレビから発せられる提供スーパーも同じ。)。
【読売テレビ】(ＹＴＶ・日本テレビ系・１０ｃｈ)
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。画面下黒帯の表示は、これまでの文字転換式から問い合わせ先の固定表示に変わりました。
【テレビ大阪】(ＴＶＯ・テレビ東京系・１９ｃｈ)
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。画面下黒帯の表示は、これまでと同様に問い合わせ先の固定表示ですが、文言が少し変わりました。
【サンテレビ】(ＳＵＮ・独立Ｕ局・３６ｃｈ)
カウントダウンスーパーは、民放各局共通のデザイン。画面下黒帯の表示は、これまでの文字転換式から問い合わせ先の固定表示に変わりました。色は薄い目です。
（７月１３日追記：毎日放送と関西テレビのカウントダウン表示は当初から、数字部分を除いて、文字の黒い縁取りがありません。他の局は縁取りがあります。）
スポンサーの提供スーパー表示時については、「アナログ」マークと下帯の告知だけの期間は、読売テレビとサンテレビだけが無表示になっていましたが、今回から朝日放送とテレビ大阪も無表示(「アナログ」マーク・下帯表示とともに)になっています。毎日放送と関西テレビは、提供スーパー時も、そのままカウントダウンスーパー(「アナログ」マーク・下帯表示とともに)が表示されています。
▲提供スーパー時もカウントダウン表示が出ている関西テレビ。番組の字幕はずらされないのに提供スーパーはしっかり上へずらされている(「提供」の文字は省かれている)。
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―――７月１３日 追記―――
上部黒帯内にカウントダウン表示を出していたＫＢＳ京都が、７月５日から民放各局共通の表示に改めました。
７月８日頃から、ＮＨＫ−ＢＳ(１・プレミアム)のカウントダウン表示が変更されました。文字の縁取りがなくなった代わりに四角形の白っぽい背景が表示されています。番組の字幕と重なった時に、以前よりやや文字が判別しやすくなったようです。７月７日、ＮＨＫは、カウントダウン表示に対する苦情や相談が、６日までに１万７６１０件あったと発表しています。
▲NHK-BS1(7月10日)
７月９日放送の読売テレビ「声〜あなたと読売テレビ」で、同局にカウントダウン表示に対する苦情が１３８件あったと発表しました。「画面がとても見づらいです。位置や大きさなどをもっと工夫して下さい。私は体が弱くてなかなかテレビを買い換えに行けません。高齢者にとってテレビは日常生活の中の大きな楽しみであり大切な情報源でもあります。目障りな表示を消してもらえませんか。」という苦情を紹介した上、「皆様に引き続きテレビ放送をお楽しみいただくために７月２４日までにデジタル放送受信の準備が必要であることを全ての視聴者の方にお伝えする目的で行っております。どうぞご理解いただきますようお願い申し上げます。」と回答。見づらさを改善するつもりはないようです。
こちらでも各方面から情報入手いたしました。