御堂筋線梅田駅・谷町線東梅田駅・四つ橋線西梅田駅は相互に乗り換えができるものの、改札内の通路が繋がっていないため、一旦改札外を出て乗り換えるようになっています。そのため、従来は乗り換えの間に地下街や百貨店などで買い物をしても、その日のうちに乗り継げば、通しの運賃で乗車することができました。しかし、昨年12月1日から30分の時間制限が設けられることになったのです。これまで長年続いていたサービスが今になってなくなることになり、極もんも大変残念に思って、昨年の実施前に大阪市交通局へ苦情のメールを送信しました。
それ以前は、北大阪地域に住む極もんもこれをうまく利用し、梅田と難波へ行く時は、梅田に寄った後には西梅田から乗って難波に行くようにして、乗り継ぎが適用されるように利用していました。また、梅田以外に特段用事がない時でも、40円を追加するだけで千林商店街へ行けるなど、お得なので利用することもありました。時間無制限の乗り継ぎ割引に需要喚起されていたわけです。しかし、時間制限されるようになってからは、30分を超えると新たに初乗り運賃が必要になるので、追加40円だったところが追加230円も支払わなければならなくなったのです。これは大幅な値上げがされたのと同然です。しかも、目的地までの切符を買っていた場合は、乗り換えで30分を超えると無効となり、払い戻しもしてもらえないのです。
大阪市交通局のホームページによると、時間制限になった理由を「乗り継ぎ目的とは考えられないケースが多く見受けられることから」としています。地下街を歩かせる構造にしておきながら、途中で買い物や飲食をして何が悪いのでしょうか。また、プリペイドカード利用者は梅田へ寄ったあと、別の線を利用して次の目的地へ移動する時に、意図していなくても、割引適用になります。それであるのに、まるで私達が不正乗車をしているかのようなこの記述がホームページに書かれていることには驚きです。多く見受けられるようになったのは、プリペイドカードの普及により、カード利用者が増えたことが原因である可能性もあります。
「乗り継ぎ目的とは考えられない」からといって制限しなければならない意味もわかりません。キセルをしているわけでもないのに、どうして締め付けられなければならないのでしょうか。制限したからといって増収効果は微々たるものだと思います。そもそも、時間制限を加えることが可能になったのは自動改札機の性能が上がったからなのでしょう。それにより、「特例」だったものを「適正化」したという交通局の発想はサービス業ではなく、いかにもお役所的な考え方であると思います。
大阪市にとって地元で消費されることは歓迎するべきことではないのでしょうか。福岡地下鉄の乗り継ぎ制限時間は120分だそうです。福岡市交通局のホームページには「ショッピングやお食事もゆったり楽しめます。」と書いてあり、不正扱いの大阪とは全く逆の発想です。これこそが”商売”というものです。今年4月からは「おとなりきっぷ」という隣の駅までなら100円で乗れるというサービスも始まったようです。また、神戸地下鉄の新長田駅は構内に乗り換え通路があるにもかかわらず、改札を出てから乗り換えることもできるようになっています(制限時間は90分)。これも地元での消費を促すためだと思われます。いっそのこと、大阪市での消費を促すためにも、梅田、難波、天王寺を途中下車指定駅にするくらい考えても良いのではないでしょうか。
制限時間を30分にした理由については、「他都市の事例などを参考に」決めたそうです。30分制限をしているのは東京です。何でも東京に習えば良いというものではありません。それなら、運賃も東京メトロみたいに安くして下さいと言いたいです。しかし、慢性的な赤字体質の大阪での値下げは不可能です。だからこそ、梅田で途中下車のようなことが可能だったことは、高額料金を緩和する良いサービスだったのです。
東京メトロの運賃は安いのに、儲かっているそうです。それは郊外からの私鉄やJRと積極的に相互乗り入れしているからなのです。自然と地下鉄にお客が流れてくるので、利用客減に悩まなくて良いのです。このことについては、先日のTBS「がっちりマンデー!!」(8月27日放送)でも取り上げられていました。
大阪市はかつて「市内の交通はすべて市営で」という方針(市営モンロー主義)を掲げ、私鉄などとは異なる構造で建設し、相互乗り入れさせにくくしたのです。そのため、相互乗り入れは積極的に行われず、後に郊外の私鉄などは独自路線で市内へ乗り入れたため、地下鉄は乗客確保に悩み、運賃は高額になったのです。こんな都会で4両編成で走る路線があることは信じられません。もしかすると乗り換え30分制限にしたのは、そういう閉鎖的な体質が残っているからなのかも知れません。
●30分制限対策 お得利用術
梅田駅乗り換えが30分制限になってしまった今、極もんはどうするようになったかと言いますと、梅田へ行ったついでに他の所へ行くことは大変少なくなりました。梅田へ行った後にどうしても難波へ行かなければならない時は、地下鉄・バスの乗り継ぎ割引を利用すれば、100円で市バスに乗れますので大阪駅前から難波までバスを利用しています(乗り換え時間制限なし)。もしくは地下鉄より安い阪急で梅田へ出て、難波へは少々遠回りながらJRを利用します。
また、梅田のヨドバシカメラ近くからヤマダ電機LABI1なんばへ行く無料送迎バスが30分ごとに出ていますので、それを利用する手もあります。その際にはヤマダ電機で来店ポイントが少なくとも100ポイントもらえますので一層お得です。
また、ある時は梅田を経由して帰る途中に30分の制限時間内に慌てて、梅田での買い物を済ませて改札に滑り込んだこともあります。30分は非常に短かく、大変ストレスになりました。「情報ライブ ミヤネ屋」の宮根さんが言ってたように、阪神百貨店のいか焼きに並んでる時間なんかとてもありません。もし、出場した改札機と入場した改札機の時計に誤差があったらいけないので、少々余裕を持って再入場する必要もあります。
近頃は大阪市営地下鉄の民営化論も浮上しており、民営会社としての地下鉄になったならば、どのようなサービスが登場するか、乗り換え時間制限はどうなるかは注目です。ぜひ、サービス精神旺盛な大阪らしい会社になっていただきたいものです。
1,869円 | 780円 | 1,050円 |
1,470円 | 1,365円 | 15,792円 |
御堂筋線ひとすじ 689円 沿線のグルメ・遊びのガイドブック
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4,536円 | 15,792円 |
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