先日の金環日食に続いての天体ショー「金星の太陽面通過」(金星の日面経過)は、太陽の手前を金星が横切る珍しい現象。太陽、金星、地球が一直線に並ぶことにより起こるものです。
前回、日本では2004年に見られましたが、その前は130年前、今回の次は105年後まで見られないという、金環日食より希少な現象です。
そんなに珍しいなら、金環日食で盛り上がったついでに見ておこうと、朝から見ることにしました。大阪での金星の太陽面通過時間は、7時10分〜13時47分です。
しかし、この日の天気予報は、午前中曇り。午後からは晴れて見られるだろうということでした。案の定、始まる7時10分になっても、厚い雲で覆われて、太陽は見えませんでした。
ところが、先日の金環日食同様、運が良いことに、金星が太陽に入り切った第2接触を過ぎた頃から、まだ雲は多いものの太陽が見え始め、太陽の左下に金星の黒い点を確認することが出来ました。
金環日食の時は、世間は大変盛り上がり、地上波テレビでも各局が大々的に中継し、ご近所さんもにぎやかでしたが、今回は、地上波テレビでは、ほんの少々の中継があったのみ。ご近所さんも観察している人は見当たりませんでした。
しかし、近頃、極もんがハマっているウェザーニュースの24時間天気情報チャンネル「ソライブ24」では、広島と高知に中継カメラを出し、太陽面通過を最初から最後までライブで伝えていました。これをBS910chで視聴しつつ、時々玄関に出て太陽を撮影ということを繰り返し、極もんも気分が盛り上りました。
太陽は、その後も時々雲がかぶるものの、ほとんど確認し続けることが出来、弧を描くように金星が移動して行くのを見ることが出来ました。
2004年6月の前回は、日本では途中で日没となったとのことですが、今回は特に日本周辺では、最初から最後まで日中に観察できるという良い条件にありました。
金星の黒い点は大変小さく、視力が弱い自分は、肉眼(日食対応下敷きごし)では、確認できず、カメラのモニターで見ていましたが、視力の良い母は、肉眼(日食対応下敷きごし)で確認できたそうです。
13時30分頃になって、金星は太陽右下の縁に接触。そこから、徐々に太陽から出て行き、13時47分には、丸い点がなくなりました。
金環日食同様に、宇宙で起こっていることをリアルに自分で観察できたということは、大変感動的なことでした。次に見られるのは、105年後です。
さて、今回も使用した日食グッズは、先日ご紹介した「太陽がみえるしたじき」(イカリボシ製、128円)。そして、カメラはキヤノンのコンパクトデジカメ(SX230HS)を使用しました。カメラのレンズにフィルター代わりのこの下敷きをピッタリ当てて撮影するのがコツです。
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