<一番電車。今里筋線はリニアモータ駆動方式のミニ地下鉄。>
今里筋線は市内東部の井高野―今里間(12.1km)を約24分で結ぶ路線。市の中心部から放射状に延びる6路線と連絡し、これまで不便だった南北方向の移動が便利になりました。しかし、大阪地下鉄で初めて都心部を通らない路線となるため、採算性が心配されています。今里からは東住吉区の湯里までの6.7kmの延伸計画がありますが、市長により凍結が打ち出されています。また、井高野から北方向へは阪急正雀を経てJR千里丘へ至る延伸構想があります。
<公営住宅が建ち並ぶ中にある井高野駅。各駅入り口のデザインは斬新。>
さて、一番電車に乗るために向かったのは、井高野(いたかの)駅。ここは鉄道空白地帯であり、当たり前ですが一番電車に乗るには、その地下鉄を使うこともできません。そのため、極もんは自宅から数十分かけて自転車で向かいました。
その井高野に着いたのは午前11時すぎ。関係者のみ出席の発車式の後かたづけが行われていました。地下へ降りるとすでに長蛇の列ができていました。切符売り場に並ぶ列ですが、カードで乗る人も区別なく並ばされました。
<もちろん、テレビ局の報道カメラも登場。これはMBSのカメラ。>
<井高野駅で出発を待つ一番電車。先頭は満員。>
やっとのことでホームへ降りると、先頭部はすでに満員です。比較的余裕があった先頭車3番目のドアから乗りました。そして、12時3分、テレビ報道のカメラに撮られながら定刻通り出発しました。走行音は長堀鶴見緑地線とはまた違う未来的な音を発しています。途中駅からも続々、お客が乗ってきました。清水駅で今里発の一番電車と対面。そちらも満員です。そして、出発から約24分後、終点今里へ到着しました。
開業当日の電車は、鉄道ファンの人もそうでない人もみんながワクワクした感じで、普段とは違った特別な雰囲気が漂っているので好きです。
●今里筋線開通でお得
大阪地下鉄の運賃は乗降区間の最短区間で計算されています。その最短区間が今里筋線の開通により、短くなった駅間が多数発生し、それにより、203もの区間の運賃が安くなりました。
最も値下げ額が大きいのは谷町線大日駅−長堀鶴見緑地線横堤駅間などの90円の値下げ。これにより定期券の運賃も安くなるため、今月17日から定期券発売所で差額の払い戻しを始めます。ただし、払い戻しを受けると、これまで途中下車できた駅で降りられなくなる場合もあるので注意が必要です。
レールブログにも今里筋線の記事を書きました。さらに多くの写真と動画を掲載していますので、どうぞご覧下さい。