▲西田辺の象徴だったシャープ本社ビル(6月11日撮影)。
シャープは、大正13年(1924年)から長年に渡り、大阪市阿倍野区の西田辺界隈に本社を構え、地域の人々に親しまれてきました。
現在の建物は、昭和31年(1956年)に完成。角地に堂々と構える姿は、ニュースでおなじみでした。また、その南側には、同社の田辺ビルがあり、池越しにそびえ立つ姿は、JR阪和線車窓の風景としてもおなじみでした。しかし、経営難のため、いずれも売却され、シャープは西田辺を去ることになりました。
▲JR阪和線車内から見たシャープ田辺ビル。池越しに見る姿がおなじみだった(7月15日撮影)。
本社近くには、地下鉄西田辺駅があり、その周辺には、シャープ社員がお得意さんだった飲食店が多数軒を連ねています。一軒のラーメン店に入ってみますと、「SHARP頑張れ!」の貼り紙がありました。シャープ社員がよく訪れていたお店だったことがうかがい知れます。しかし、シャープ移転により、この街も転機を迎えることとなりました。
▲ラーメン店のシャープ応援の貼り紙(RAMEN風見鶏阿倍野にて)。
本社跡地には、家具大手ニトリの商業施設、田辺ビル跡地には、マンションが建てられる予定になっています。
台湾企業ホンハイの傘下で再建を進めることになったシャープ。何とか踏ん張って経営を立て直してほしいものです。また、西田辺の街にもエールを送りたいです。
▲JR阪和線車内から見たシャープ本社ビル(7月15日撮影)。