
大阪府豊中市内には、4社もの住吉神社があります。北から長興寺住吉神社、若宮住吉神社、服部住吉神社、長島住吉神社と通称で呼び分けられています。
今回訪問したのは、服部住吉神社です。以前にご紹介した「豊中えびす」で有名な服部天神宮から東へわずか100m少々の所にある神社です。

服部住吉神社の創建年代は、不詳とのことですが、住吉大社(大阪市住吉区)の別宮として創建され、奈良時代末から平安時代初めにかけて、本宮の社務を管理していたとのこと。

社殿は、平安時代の仁平2年(1152年)に再建されたと記録が残っているということですが、以前にご紹介した原田神社同様に、天正6年(1578年)、織田信長による荒木村重討伐時の兵火により焼失。その後、元和8年(1622年)に再建されています。
しかし、昭和22年(1947年)に再び焼失。現在の社殿は、昭和36年(1961年)、大阪市役所隣接地から大阪城内へ移転することになった豊國神社の旧社殿を譲り受け、移築されたものとのこと。昭和56年(1981年)には、一部改装されて、朱色に塗られました。



▲大阪天満宮に移築された大阪最古の能舞台。
その本殿の隣には、大阪最古の能舞台「神楽殿」があります。これは、明治31年(1898年)、大阪博物場に建てられたもの。昭和2年には、大阪天満宮に移築され、昭和56年、当神社に再度、移築されました。 平成10年(1998年)、国の登録有形文化財となっています。

▲本殿にお参りする人の行列最後尾(元日午後2時20頃)。
さて、元日の午後、やはりここでも本殿へお参りする人の長い行列ができていました。そのため、今回も境内社にお参りして、本殿には改めてお参りすることにしました。

▲朱塗りの鳥居が並ぶ境内社への参道。
境内社は、本殿の後方の朱塗りの鳥居が並んだ参道を抜けた所にあります。前方の住吉龍神社、左の住吉稲荷社の2社が鎮座しています。本殿裏側の神門には、豊國神社時代から残る豊臣秀吉の桐の紋があり、この参道を通る際に見ることができます。

▲境内社の住吉龍神社(右)と住吉稲荷社(左)

▲豊國神社から移築された社殿に残る豊臣秀吉の桐の紋。

▲旧吹田街道に面した北側の入り口。

▲南側には、松並木がある約190mもの土道の参道が現存する。

▲南側の鳥居。
【地図】住吉神社
阪急宝塚線 服部天神駅から徒歩5分。
住所:大阪府豊中市服部南町2丁目3-31
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住所:大阪府豊中市服部南町2丁目3-31
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