
「ハイシライス」は「名物カレー」のハヤシライス版。カレー同様に最初からルーとライスを混ぜてあり、生玉子も載っています。家ではカレーに生玉子を載せることはあっても、ハヤシライスに載せたことはありません。 一体どんな味になるのか、実際いただいてみると何だか珍しい味がしました。合っているのか合っていないのか、判断しかねます。しかし、カレー同様に素朴なおいしさであることに違いありませんでした。
さて、前回の記事(『難波・千日前「自由軒」の”名物カレー” 』 )では、親子間でのれん分けされた「せんば自由軒」との違いや仲の悪さについて書きましたが、さらに調べると仲の悪さはかなり度を増していたことが分かりました。
2つの自由軒、まさか、裁判にならないだろうな、と思っていたら、既に裁判沙汰(不正競争防止法に基づく差止請求)になって、2004年に判決が出ていたようです。なんと、最初に訴えたのは、せんば自由軒の方で、本家に「自由軒」の表示の使用差止めなどを求めていました。本家側は、せんば自由軒が「せんば」と明確に表記しないでレトルトカレーを作り出したことに不快感を持ったため、納入先の百貨店などに販売しないよう申し入れており、どうやらせんば側の提訴はこれに対する反撃であったようです。
しかし、本家に「自由軒」の名を使えないようにしようとするなんて、こんなことが通っていたら、大阪の庶民が許しません。もちろん、こんな無謀な要求は棄却され、逆に本家側が訴えた第2事件で、せんば側に「自由軒」の営業表示の使用などを禁じる判決が下されています。それ以降、明確に「せんば」と表示されるようになったことと思われます。

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