蹴上浄水場(京都市東山区)は、京都市上下水道局の施設。明治45年(1912年)に京都市で最初の浄水場として開設されました。現代では一般的な急速ろ過式浄水場の国内最初の施設だったということです。第2琵琶湖疎水から取水して浄水し、高低差を利用して市街地に配水されていました。
蹴上浄水場の建設を推進したのは、第2代京都市長の西郷菊次郎でした。菊次郎は、あの西郷隆盛の長男です。菊次郎は、「京都市三大事業」として、第二琵琶湖疏水開削、上水道整備、道路拡築及び市電敷設を推進しました。
蹴上浄水場は、京都市営地下鉄東西線・蹴上駅のすぐ前にあります。場内には、約4,600本ものつつじが植えられており、つつじの名所として知られています。例年春に一般公開されていましたが、新型コロナウイルスや京都市の財政難の影響により、令和元年度を最後に休止されていました。
5年ぶりの開催となる今年は、ゴールデンウィーク前半の4月27日(土)、28日(日)、29日(月・祝)の3日間公開。施設見学ツアーや水質実験など、水道・下水道について楽しみながら学べる企画も実施。また、キッチンカーや企業ブースも出展していました。
ずっと一度訪問したいと思っていた蹴上のつつじ。休止していた頃は、外から撮影したこともありましたが、今年は一般公開が再開されると知って、即訪問を決定。間近で見られるのは、とてもありがたいです。
訪問したのは、29日。もうすぐ雨が降るということで、あいにくの曇天でしたが、多くの見物客でにぎわっていました。
つつじは、圧倒される美しさとお伝えしたかったところですが、まだ一番の見頃になっていない模様。それでも、部分的には、美しいところがありましたので、うまく写真に切り取ってお伝えしたいと思います。
場内は、思っていたよりもとても広く、また、山の斜面に造られているため、奥に行く程、階段や坂を上ることになりますが、年配の方々もがんばって上っていらっしゃいました。その至る所に美しいつつじが植えられています。これは、斜面の崩落を防ぐために植えられたものなのだそうです。
▲行列に並んで「つつじのトンネル」へ。
▲つつじのトンネル・・この中をくぐりました。
一番上には、展望スポットがあり、そこからの景色が絶景です。北方向、岡崎方面の街並みや背後の山々が見られます。
▲展望スポットからの景色は絶景。
▲中央は、金戒光明寺 。その背後は、京大近くの山として知られる吉田山。
▲珍しい黄色のれんげつつじ。
▲華頂山の斜面に造られている蹴上浄水場。
▲明治45年開設当初の蹴上浄水場の模型。
▲平成元年頃の蹴上浄水場の模型。正門前には京阪京津線(平成9年廃止)の電車が走っている。
▲京都市内の観光地にあるデザインマンホールのパネルを展示。
▲向かいは、「京のお伊勢さん」と呼ばれる日向大神宮がある神明山。
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