
御影公会堂食堂は、神戸市立御影公会堂(神戸市東灘区)の地下にある老舗洋食店。昭和初期建築の格式高い雰囲気で洋食がいただけます。国道2号線が石屋川を渡る地点の角地にあり、阪神石屋川駅からは徒歩5分程の所です。

▲昭和初期、船をモチーフにしたデザインで建築された御影公会堂。
御影公会堂は、昭和8年(1933年)、白鶴酒造7代目社長・嘉納治兵衛氏の寄付により、旧御影町が建設しました。太平洋戦争の時には、神戸大空襲により、内部はほとんどが焼けたということですが、地下にある食堂は無事だったとのこと。焦土と化した御影の町について、アニメ映画にもなった野坂昭如氏の小説「火垂るの墓」に描写されており、この御影公会堂も登場しています。
平成7年(1995年)の阪神淡路大震災では、大きな被害はなく、被災者の避難所として使われ、何度もテレビに映し出されたのを覚えています。平成29年(2017年)には、耐震工事が完了し、国の有形文化財に登録されました。

食堂は、公会堂開館当時から営業しており、創業約90年になります。野坂昭如氏もここを訪れていたようです。現在は、3代目となる女性店主が切り盛りしており、ランチタイムだけの営業となっています。

さて、平日の昼前に訪問しましたが、12時を過ぎても、まだ席に余裕がある模様です。こちらで注文したのは、人気メニューという「オムハヤシ」。サラダとスープが付くセット(1,500円・単品は1,230円)にしました。

オムハヤシは、デミグラスソースがかかったオムライスです。玉子はふんわりでデミグラスソースは濃厚。ソースに牛肉、玉ねぎも入っています。そして、中のチキンライスもとても味わい深いです。
スープは、かぼちゃを主に使ったもの。かぼちゃは少し苦手なんですが、全く臭みがなく抜群にうまく感じられました。

格式ある雰囲気で、とても品の良い洋食がいただけて満足いたしました。今度は、ハヤシライス(単品:1,100円・セット:1,350)もいただいてみたいです。また、通常メニューより、お得にいただける日替わりランチも注目です。

▲六甲山を背景に石屋川と御影公会堂。
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