以前、とあるお店のサイトで「店休日」という言葉をみつけました。その時は、きっとおバカな店員さんが「定休日」の漢字を間違えて打ったのだなぁと思っていました。そういえば、自分が子供の頃、「バス停」のことを「バスてん」と間違えて言っていました。
ところが、昨日、難波の地下街「なんばウォーク」を歩いていたところ、堂々と「次の店休日は」と看板が上がっているではありませんか! 確かにここは不定休なので「定休日」という言葉は当てはまりません。それならば、「休業日」とするべきではないだろうかなどと考えていたのですが、それにしても、こんな有名なところが堂々と使っているので、もしかして自分がこの言葉を知らなかっただけなのかも知れないと思い、自信がなくなってきました。
そこで自宅に帰り、「店休日」でネット検索してみることにしました。すると、出るわ出るわ、しかも有名な企業がたくさん使っていました。紀伊国屋書店、ユニクロ、成城石井、京阪百貨店、平和堂、ホームセンターコーナン、コミュニティ・ストアなどなど・・。個人のブログでも使っている人がいます。
しかし、有名な企業が使っているからと言って正しいとは限りません。そもそも、読み方は「てんきゅうび」で良いのでしょうか? そうだとしても、耳でこの言葉を聞いたことがありませんし、パソコンで漢字変換しても出てきません。「店休日」をネットの辞書で検索してもそんな言葉は出てきませんでした。
ならば、他に違和感を感じている人はいないだろうかと「言葉 店休日」で検索してみました。すると、いくつか「店休日」の言葉に関する記述が出てきました。その一つ、読売テレビアナウンサー・道浦俊彦さんの「平成ことば事情」によると、2004年にすでに阪急百貨店で「店休日」が使われていたらしいです。道浦さんは、競争が激しくなるにつれ定休日がなくなり、それに伴って「店休日」という言葉が出てきたのではないかと分析されております。読み方を阪急百貨店に問い合わせたところ、それは「てんきゅうび」だと返ってきたそうです。誰がそんな読み方決めたのでしょうか? すでに業界用語として定着しているのかも知れません。
それにしても、なぜ、「定休日」と語ろを合わせなければならないのでしょうか。道浦さんの話の中に「休店日」という言葉が出ていますが、こちらの方が違和感がないように思います。「休校日」、「休刊日」という言葉は昔からありますので、それに準じると「休店日」や「休業日」となりますね。言葉は時代とともに変化しますので、間違いであるとは言い切れないのかも知れませんが、やはり「店休日」には"おかしさ"が残ります。
紀伊國屋書店のネット通販
Yahoo!辞書にはないところをみると「定休日」から転じた新語かもしれませんが、今では広く定着している語のように思えます。
むしろ「現在位置」という言葉の方に違和感を感じます。
「人が現在いる地点」という意味なら現在地という言葉がありますから、現在位置という言葉を作る必要はありません。
私が考えるに店休日は定休日、現在位置は現在地の聞き間違えが定着したものではないでしょうか?
そんなに前から使っていたんですね。おそらく、各業界関係者の間では当たり前のように使われているんでしょうね。だからこそ、一般人にも当たり前の言葉だと思って看板に書いてしまうのでしょう。年月をかけてここ数年の間に外へ出だしたということではないでしょうか。
「現在位置」ですか。確かに無駄な言い回しですね。あまり気づきませんでしたが、どんな所で登場するか注意して見ておきたいと思います。
ついでに気になると言えば、ファーストフードなどでよく聞く定番の「よろしかったでしょうか?」ですね。なぜに現在進行中の取引に過去形を使うのか!ということです。「前にこのことについてあんたと何か話したか!」と突っ込みたくなります。同時多発的に発生して、もう10年くらいになるでしょうか。これだけ増えると「よろしいでしょうか?」と正しく言ってくれた店員さんが優秀に見えますw
そうですよね。やはり、「店休日」には違和感ありますよね。
記事を書いて以後もますます増えているような気がします。
なんばウォークなんか、名指しで書いたにもかかわらず未だに改められていません。
ホームページなどで「店休日」と書いてあるのをみつけると一瞬でイメージが落ちてしまいます。品位が疑われるので直ちにやめた方が良いですね。
定期的なのが定休日です。
一部業界で、そのように通っているとしても、本文に書いたように、「店休日」というのは、日本語として正しくないのです。