今、ネット上でユニクロに対する怒りの書き込みが続出しています。
8月の「
ユニクロ ポイントカード8月末で無効に」の記事にも書きましたが、8月末でユニクロのポイントカードが廃止・無効になりました。新規発行については2002年に終了していたのですが、以前からカードを持っているお客に対してはそれ以後もポイントの加算が行われていました。そして、今年になって完全に廃止されることになり、今年2月から満点になっていなくても点数に応じて割引還元するという清算処理が行われていました。
●無期限カードに対する苦肉の策
本来なら、満点の30ポイントにならなければ、5,000円割引の還元が受けられないところ、1ポイントでも1,000円引き、以降獲得ポイント数に応じて、2,000円引き、3000円引きになるという、一見、大盤振る舞いにも見える清算方法が採られました。なぜ、こんなに大サービスになったのか、それは恐らくポイントカードが「無期限」となっていたからでしょう。その無期限だったはずのカードをやむ得ず廃止するため、苦肉の策として納得される処理方法を考えたのだと思います。
●広く告知しなければ意味がない
そこまでの対応は、大した問題ではなく納得できることだと思います。これについて怒っている人はあまりいません。問題はここからです。その廃止になるということと清算処理を行っていることについて、ユニクロは広く知れ渡るように告知しなかったのです。そのため、ポイントカードを持っている多くの人がそれを知らずに無効を迎えてしまったのです。たまたま、2月から8月の間にユニクロに訪れて、2,000円以上の買い物をしてポイントカードを差し出した人だけが恩恵を受けられる状況でした。
ネット上には、9月に入ってから、ブログなどに「廃止を知らずに損をした」という書き込みが急増。「ユニクロ ポイントカード」で検索すると、すぐにそういった記事を見つけられる状態です。「もう絶対ユニクロには行かない」という文言も数回目撃しました。最大5,000円の損失ですから、そう簡単に怒りは収まりません。中には8年もかけて貯めてきたという人もいます。我がブログの
前回の記事にも損をしたという3人の方からコメントをいただき、ユニクロに送信した苦情と回答の全文まで寄せられています。
そのユニクロカスタマーセンターからの回答によると、「店頭ポスター、および当社ホームページ上にて、今年の2月から8月31日の7ヶ月に渡り、告知をさせて頂いておりました。」とのこと。そして、これが証拠と言わんばかりにURLまで付けられています。しかし、そのURLをクリックして表示されたページは「Q&A」のページ。例え、ホームページを見る機会があったとしても、疑問がなければ普通はQ&Aのページなんか開きません。
また、店頭のポスターとありますが、実際に確認したところ、ポスターというほどのものではなく、A4版程度の小さな貼り紙でした。その文字はとても小さく、ほどんどの店でレジの後方あたりの壁に貼ってありました。レジでやりとりしていて、そんな後ろに貼ってある紙に誰が気づくでしょうか? まるで、多くの人に気づいてもらっては困るという告知方法ばかりです。
▲とあるユニクロ店舗のレジ。多くの店でポイントカード廃止のお知らせは矢印の位置に貼られていた。全く知らせようとする気持ちが感じられない。入り口のドアに大きく貼るべきではないのか。
●折り込みチラシで告知しなかった理由
そして、何と言っても不自然なのは折り込みチラシでの告知が一切行われなかったことです。一番多くの人が目にするはずの折り込みチラシに書かれていなかったことは、とても不自然。昔、あるショッピングセンターから1年間利用がなかったので、まもなくポイントカードの期限を迎えると、ご丁寧にハガキを知らせてもらったことがあります。もちろん宣伝も兼ねてのものですが、大変ありがたかったです。そこまで、やれとは言いませんが、折り込みチラシ、新聞広告で告知するくらいのことはやって当然のことではないでしょうか。ユニクロはテレビCMもやっているので、そこに文字を挿入することもできたはずです。
どうして、ホームページのトップページと折り込みチラシで告知しなかったのか、先日、ユニクロ宛に質問を送信してみました。まさか、「広く知れ渡ると困るから」とは答えられませんでしょうし、回答拒否されるかも知れないと思ったのですが、ユニクロカスタマーセンターから一応の回答が届きました。それがこちら−
「ポイントカードの新規発行は5年前に停止しており、市場に流通しているポイントカードが減少していることから、周知可能性を考慮した結果この度のような告知方法とさせて頂きました。」
質問を送信してから3日後に届いたこの回答、苦情が殺到しているから遅くなったのか、それとも「広く知れ渡ると困るから」の代わりの答えを考えるのに3日かかったのか、どちらにしてもこの方針、完全に間違ってます。ポイントカードを持っている人が少ないから、告知も小さくて良いとは、何たることか。ひとりひとりにとっては、最大5,000円を損するかも知れない重要な問題。まるで、「持っている人が少ないから、損する人が出ても我が社にはイメージダウンなどの影響は少ない。」と言っているようなもの。まるで、お客のことを考えてないではありませんか。ポイントカードを持っている人はユニクロのお得意様ですよ。
しかも、我がブログだけでも3人の方から怒りのコメントを寄せられ、260ある記事の中で連日、そのユニクロポイントカードの記事がアクセス数トップ10に入っている状況(10月は230件以上のアクセスを記録)や、他にも多くの人がブログやそのコメントに書いている状況を考えると、ユニクロのポイントカードを持っている人が少ないとは到底思えません。ブログを書いている人だけでもこんなにたくさんいるのですから、何も書く手段を持たず泣き寝入りしている人の数は計り知れないことと思います。また、未だに無効になったことに気づかずに過ごしている方もきっと多いことだと思います。それを「少ない」と判断するユニクロの気が知れません。
自分の中でこれまでユニクロに対するイメージが良かっただけに、今回の対応は本当に残念。ユニクロに対するイメージ急降下です。ユニクロ自身、最初にポイントカードを無期限としてしまったことを失敗だったと感じていることと思います。それならそれで、きっちりと清算してしまった方が経営者側としても気持ち良くスッキリできると思うのですが、いかがなものでしょうか? まだまだこの問題、尾を引きそうです。
【ユニクロポイントカードの廃止を知る機会がなく損をした人の記事】
ユニクロのポイントカード消滅。(ケチセレブな生活)
おい、ユ○○○!名前が泣くだろう!。.。返品してやる!の激怒指数:100 (私、怒ってます・・・。 )
ユニクロのポイントカード(元MR、現在は開局薬剤師)
イメージ悪くなりましたからぁーー!(やっぱり私は普通の主婦♪)
【期限を過ぎてから還元してもらえた人の記事】<11月10日追記>
ネットで騒動になっていることを知ってか、ポイントカードの件について、「各店長に任せる」という指令が本社から出たらしく、良心的な店長さんの判断によって、還元に応じてもらえたというケースが11月に入ってから出始めています(ケース1=下の記事、ケース2=上記「ケチセレブな生活」のコメント欄)。こういうこともあるので、還元を断られカードを回収されそうになっても、カードを手放さず持ち帰り、店舗を変えて頼んでみるなどの対策を考えると良いでしょう。
ユニクロのポイント消滅(際限無く(たけらぅ))
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