先日は、神戸の「高速そば」で「ぼっかけうどん」をいただきました。
▲スロープの前にある「高速そば」。よく見れば店内もスロープになっている。かけうどん・そばは220円。
「高速そば」って、どんな速いそば屋やねん!と思うかも知れませんが、阪急の駅にあるそば屋は「阪急そば」、阪神にあるのは「阪神そば」であるのと同じように神戸高速鉄道の駅にあるそば屋だから「高速そば」という訳です。阪急・阪神・山陽・神戸電鉄が乗り入れる新開地駅構内(改札内)にある立ち食いそば屋です。ちなみに同鉄道には「高速神戸」や「高速長田」という名の駅もあります。
食券機を見て、「ハイカラうどん」とは何ぞや!と気になったのですが、今回は「ぼっかけ」を紹介するべく「ぼっかけうどん」(390円)をいただきました。「ぼっかけ」とは、牛すじとコンニャクを甘辛く煮たもので、神戸・長田の名物。それがうどんにトッピングされています(そばもあり)。神戸周辺では焼そばやカレー、ラーメンなど、「ぼっかけ○○」というメニューをよく見かけます。
▲ぼっかけうどん。半透明状のものが牛すじ。
390円は駅そばとしては高価な方で肉うどんがいただける値段なので期待したのですが・・ 全く肉っぽいものが見当たらず、本当にすじだけという感じで期待はずれ。トッピングの量も非常に少なかったです。以前に食べた「山陽そば」(山陽電鉄の駅そば店)のぼっかけうどんの方がもっと肉っぽくボリュームもあって、食べ応えがありました。
▲三田・有馬温泉などへ行く神戸電鉄のりば。高速そばはこのすぐ手前にある。
●神戸高速、阪急阪神と経営統合へ
さて、「高速そば」の記事を書こうと思っていたら、昨日の夕刊で、神戸高速鉄道が阪急阪神ホールディングスと経営統合を検討とのニュースが入ってきました。「高速そば」の運命はいかに・・
神戸高速鉄道は乗り入れる私鉄4社(阪急・阪神・山陽・神戸電鉄)と神戸市が出資する第3セクター。神戸でのターミナルが別々だった4社の路線をつなぐために設立されました(1968年開通)。4社の列車が乗り入れるため、車両を持たない地下鉄会社です。
昨年に阪急と阪神が経営統合。山陽の筆頭株主は阪神、神戸電鉄の筆頭株主は阪急阪神HDであるので、私鉄4社がいわば同一グループという状態になっていました。そのため、神戸市が調整する必要がなくなったということで、神戸市が持つ株式が譲渡されることになったということです。
利用者として一番期待したいことは、運賃の値下げ。3社にまたがって乗車すると3度も初乗り運賃が取られて、非常に利用しずらかったのですが、これがどのようにクリアされるのかが注目です。
統合されても神戸高速としてひとつの会社で存続するのかは分かりませんが、阪急と阪神が経営統合しても運賃体系は別々ですので、統合しただけでは解消できなさそうです。例え、神戸高速が阪急と合併したとしても、阪神側から山陽まで乗るとすると、阪神−阪急−山陽とやはり初乗り運賃が3回必要になってしまいます。また、神戸高速の路線が新開地を境に分割して4社に分け与えられたとしても、阪急と阪神が重複する高速神戸−新開地間はどうするのかという問題になります。そのため、会社がどういう形体になったとしても、特例運賃を設定しなければ対応できないということになるでしょう。
鉄道ファンとして期待したいことは、阪神なんば線から阪神三宮まで乗り入れる計画の近鉄電車が新開地まで延長されないかということでしょうか。阪神と近鉄が相互乗り入れを始める2009年春をめどに統合すると報じられていますので、何か関係ありそうな予感はあります。いっそ山陽姫路まで乗り入れてくれるとあっぱれなのですが・・
〜ぼっかけもんのお取り寄せ〜
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